『内向型人間の時代 社会を変える静かな人の力』(スーザン・ケイン著)を読みました。
共感したことや、参考にしたいと思った箇所を、
メモがてらランダムに抜粋。
愛情は必要不可欠だが、社会性はどうとはかぎらない。もっとも身近にいる大切な人々を慈しもう。あなたが好意を持ち、尊敬する人々と働こう。
人生の秘訣は、適正な明かりのなかに自分を置くことだ。ハリウッドのスポットライトがふさわしい人もいれば、机に置いたスタンドがふさわしい人もいる。持続力、集中力、洞察力、繊細さといった、自分に自然に備わっている力を発揮して、愛着を感じられ自分が大切だと思う仕事をしよう。問題を解き、芸術作品を創作し、深く考えよう。
世の中にどのように貢献したいかを考え、それを実践しよう。
そのために、人前で話したり人脈を築いたりなど苦手なことをする必要があれば、なにはともあれやってみよう。ただし、それが自分にとって難しいことだと認めて、事前に十分な準備を積み、成し遂げたら自分自身に報いてやるのだ。
人脈づくりの最重要ルールは、たったひとつの本当にすばらしい関係をあらたに得ることは名刺の束よりはるかに重要だ、というものだ。用事が済んだらさっさと家に帰って、ソファでのんびりしよう。回復のための場所をしっかり確保しておこう。
自由な時間は、自分がどうあるべきかではなく、自分がなにをしたいかにもとづいて過ごそう。読書しよう。料理しよう。走ろう。物語を書こう。自分で決めた回数だけ社交の場に出たら、あとは言い訳に罪の意識を感じないで断る勇気を持とう。
もし、創造性を求めるなら、まずはひとりで問題を解決してから全員でアイデアを分かち合うよう従業員だちに指示しよう。信頼を築くために実際に会って話すことは大切だが、集団の力関係がクリエイティブな思考を阻害することがあるのは避けられない。そこで、1対1あるいは少人数でやりとりする機会を設定しよう。積極性や雄弁さにすぐれているからといって、すぐれたアイデアの持ち主とはかぎらない。
自分の気質を限界まで伸ばすことは不可能ではないが、自分にとって居心地がいい状態にとどまっているほうがいい場合が多い。
自分の「スイートスポット」をさがそう。
あなたのスイートスポットは、あたなが最適な刺激を得られるところだ。
本ではブライアン・リトル教授の
”「固定した特性」と「自由な特性」は混在する”という考えも紹介していました。
自由特性理論によれば、私たちは特定の性格特性を持って生まれるがーー例えば内向性だーー自分にとって非常に重要な事柄、すなわち「コア・パーソナル・プロジェクト」に従事するとき、その特性の枠を超えてふるまえるのであり、実際にふるまっているのだ。
つまり、内向型の人は、自分が重要視する仕事や、愛情を感じている人々、高く評価している事物のためならば、外向型のようにふるまえる。
内容が重要であり、自分の能力に適し、過度のストレスがかからず、他人の助力を受けられるようなコア・パーソナル・プロジェクトに関わるとき、私たちの人生は大きく高められる。
長期間にわたって「偽の」ペルソナを身にまとうというのは、多くの人にとって不愉快なことだろう。偽自己を本物だと自分に言い聞かせて性格に反してふるまえば、しまいには気づかないうちに燃え尽きてしまう。リトルの理論がすばらしいのは、この不快さを解消している点だ。
内向型の人にとって外向型を装うことは不快をもたらし、道徳的な二律背反性をももたらしうるが、それが愛情や仕事上の使命感によるものならば、私たちはシェイクスピアの助言どおりに行動していることになる。